ものがたり

吉田敏治商店

鳴門の海から、やわらかく香る旬を届ける。

海と生き、海とつくる。

 
潮が早く、底が深く、波が荒い。鳴門海峡の海は、ひと筋縄ではいかない。

しかしだからこそ、この海で育ったわかめは、ほかとは違う。肉厚で歯ごたえがあり、噛むたびに旨みが広がる。吉田敏治商店は、この鳴門の海と向き合いながら、半世紀以上、静かにわかめを育ててきました。

創業者・吉田敏治の名を冠した屋号を、今は吉田冨美代さんが代表として守りながら、手仕事を軸に、次代へと継いでいます。
「早く、たくさん、便利に」ではなく、「美味しく、まっすぐ、正直に」。その姿勢が味にも香りにも、そのまま現れています。

鳴門わかめという、記憶に残る食材。

 

食べた瞬間、「あ、これは」と思うわかめがある。それが、鳴門わかめです。
火を入れると、鮮やかな翡翠色に変わり、口に入れれば、わかめとは思えぬほどに“とろける”。けれど芯には、しっかりとした歯ごたえがある。その絶妙なバランスが、料理人を虜にしています。

吉田敏治商店では、収穫からカット、塩蔵、パッキングまでを自社で一貫。鮮度を逃さず、うまみを閉じ込め、食卓まで届けています。

わかめを、海藻から「ごちそう」へ。

 
吉田敏治商店のわかめ加工は、すべて手作業。その理由はただひとつ。「食感を大切にしたい」から。
厚みも、茎の太さも、ひとつとして同じものはない。それを人の手と目で見極め、最適なカットをする。塩加減も素材ごとに調整し、日常で使いやすい一品に仕上げる。

特に「生カットくきわかめ」は、人気の隠れた逸品。ほどよいコリコリ感と、口に広がるジューシーさ。軽く湯がいて酢の物に、刻んで炒めものに。お酒が好きな人なら、おつまみとしてそのままでも。
わかめの印象が変わる一皿が、そこにあります。

旬の記憶を、まいにちの食卓へ。

 

わかめの旬は、春。けれど、吉田敏治商店のわかめは、いつ食べても“旬”を感じる。
それは、潮の香りが抜けずに残っているから。
冷蔵庫にあるだけで、少し心が安心する、そんな存在です。

あわい商店がこのわかめに出会ったのは、その“静けさの中の力強さ”に惹かれたからでした。
ただの「海藻屋」ではない。鳴門の自然と、人のまじめな営みが織りなす「風景の味」。それを届けたいと思いました。

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